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[検索エンジンで飛んで来た方へ]このコーナーはアニメ「セーラームーンS」のファンページに過ぎません。セーラームーンS以外の分野の参考文献としては全く役立ちません。閲覧するだけ、時間の無駄です。
アニメS編以降の背景考察3『ボディートーク・装飾具・オブジェとはるか&みちる』
3−4.利己的なタリスマン[メモ日:2003.5.16. メモからの転載日2004.3.6]

 どうしてタリスマンは、はるかとみちるのピュアな心に封印されていたのか。別に、戦士でない一般人のピュアな心でも、内部戦士の心にでも良かったのではないか。

 ここでリチャード・ドーキンスの『利己的遺伝子説』の考え方を一部借用すると、上手く説明できる。はるかとみちるならば、来るべきときまでかなり高確率で生き抜いてくれるから。“来るべきとき”とは、以下の2つ。
[第1段階]聖杯が必要になったとき
…3つのタリスマンが揃ったとき、それらは共鳴して伝説の聖杯を出現させる。聖杯を真のメシアに委ねることがウラヌス達の目標。
[第2段階]セーラーサターンの召還が必要になったとき

…サターンは世界を破滅させるほどの強大な力を持つため、容易に召還させてはならない。だから“3つのタリスマンを集める”という面倒な手順をわざと踏んで、ワンクッション置く必要があった。原作ではタリスマンは最初から物質化・分離化して存在し、ウラヌス達もタリスマンがサターン召還の“鍵”となることを知っていた。しかしアニメでは、タリスマンはサターンよりむしろミストレス9と結び付けられ、ミストレス9がほたるを完全に器化するためのエナジー源と位置付けられていた。


 上記のように、タリスマンは“太陽系外からの侵入者を阻止するシルバーミレニアムの切り札”であり、容易に失うことは許されない
(cf,幻の銀水晶は太陽系内部の守りの切り札と位置付ける。また、容易に見つかって外敵に奪われることも許されない。だから来るべきときまで、タリスマンを隠して確実に守り抜いていってくれる者に託す必要がある。その適役は、外部太陽系戦士3人をおいて他にいない。ウラヌス達は内部戦士より強い力を与えられ、その主たる任務は“外敵の進入阻止”。そのためにシルバーミレニアムから遠く離れた場所で各々が任務に着いており、各戦士同士が接触することもほとんど稀である(=ドラゴンボール7つと神龍の関係。世界に散らばった7つの玉を集めなければ、願い事を叶えてくれる神龍が出現しないことと、タリスマン-聖杯の関係もシステム的には同じといえる)。逆に考えれば、たとえシルバーミレニアムが倒れても、外部戦士への影響(=外部戦士の死)は内部戦士に比べて時間差で少し遅れることになる
原作第9巻「Act30. 無限7-変身」参照。つまり、リスクの分散が図れる。

 すなわち、はるかとみちるは“タリスマンの便利な乗り物/入れ物”。他の生物より、タリスマンを守り抜くのに有望な存在だったから、それを“心の結晶”という形で託されていたに過ぎないということ。彼女達が、未遂も含めて多くの少年少女の命を奪ってきたのも、全てタリスマンがそうさせてきたのではないだろうか。はるか達の行動は、全てタリスマンが規定してきていた、ということ。
(利己的遺伝子説と対応させれば、ウラヌス達(=生物)、タリスマン(=遺伝子)となる)

「僕達が、タリスマンを封印されし者…。メシア、これが僕達が受ける報いなのか!?」
 S編第110話でのウラヌスのこの発言からわかることは、彼女達はかつて自分の体の中にタリスマンを封印されたことを全然覚えていないということ。では記憶を消した者は誰なのか。突き詰めていけば、タリスマンをはるか達の心に封印した者は誰なのか。手がかりは、S編111話。その回までウラヌス達は、「聖杯が現れれば、それを使う真のメシアも出現する」と信じていた。ではメシアがタリスマンを封印したのだろうか。S編最終部で明らかになったように、真のメシアはセーラームーンだった。だがセーラームーン(月野うさぎ)は、ウラヌス達の体から分離されたタリスマンを元の体に戻そうとしたし、タリスマンが3つ揃ってようやく出現した聖杯を有効利用したというよりも、最終的に無駄にしてしまった。このような非合理的な振る舞いは現世だけにとどまらず、前世でもそうだった。月のプリンセス(次期王位継承者)という立場だったにもかかわらず地球人に掟破りの恋をして秩序を乱し、最期は国防よりも夫の後追い自殺を感情的に選択した(
うさぎちゃんファンの方には堪えがたい指摘だろうが、彼女の行動言動を客観的に整理すれば、上記のことは認めざるを得ない事実だろう。プリンセスに代わって、面倒なことは前世の母“クイーン・セレニティ”が一手に引き受けてきていた。つまり、かつてタリスマンを封印した者は、クイーン・セレニティ。クイーンは、優しいだけの人ではなかったということだ。

 なおアニメでなく現実に存在するタリスマン(talisman)は、紙や石に図形や呪文が書かれた魔術師が作る護符(=おまもり)のことであり、中世の魔術に由来している。円形ペンダントやブローチ風にして所持するのが一般的であり、護符に書かれた特殊文字はそれだけで強大なパワーを持ち、肌身離さず持っていることで持ち主の身を守ってくれる。他、願い事を叶えて幸福をもたらしてくれる、とも言われている。良く似たものとしてアミュレット(amulet)があり、その効用として持ち主にパワーを与えたり、邪気を祓ってくれると言われている。アミュレットはアニメでは登場しないが、原作では土萠ほたるが所持しており、「ふしぎな力でまもってくれるお守りのこと」と紹介されている
(原作第8巻p.17以降を参照のこと)。他アニメでも『天空の城ラピュタ』(宮崎駿,1986年)で、少女シータが持つペンダント“飛行石”として登場する。ただ、タリスマンとアミュレットの厳格な区別はなく、しばしば混同して使われるのが現状である。□

[注意]もし自分でタリスマンを作る場合は、正しい魔術の知識を習得してからでなければ、危険である。なぜならば、タリスマンが強力な力を持つのならば、使用すればそれに見合うだけの多大な犠牲がどこかで出ることは、想像に難くないから。ウラヌス達がタリスマンの力を発動する代償として犠牲にしてきたものは、複数の少年少女の命と、自分自身の将来の夢。

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【参考web】
・「ユマニテ」>今月の一冊http://www.geocities.co.jp/HeartLand/2989/book.html
・「トレジャーハンターアウバのタリスマン工房」http://www.meditator.net/talisman/examples1.html
【関連書籍】
・「利己的遺伝子とは何か 〜DNAはエゴイスト!〜」中原英臣,佐川峻(講談社ブルーバックス)
・「進化とはなんだろうか」長谷川眞理子(岩波ジュニア新書)
…以上の二冊は、高校生向け・科学啓蒙向けに書かれた文庫本なので、比較的読みやすいだろう。
・「利己的な遺伝子」リチャード・ドーキンス(紀伊国屋書店,1991年)
【関連フリーソフト】
・「Pure Heart」(製作/ピュアなこころ本舗 T.Anazawa(Ana)様)
VectorからDL:http://www.vector.co.jp/soft/win31/amuse/se070117.html
Annex本舗様HPからDL:http://www15.big.or.jp/~annex-hp/pure/soft.html
…セーラームーンS編に登場したピュアなハートにそっくりの立体物が、デスクトップ上でくるくると回る。標準色はMercuryになっているが、オプション操作で他のセーラー戦士の色に変更可能(内部戦士5人+外部4人の計9人の色を完備)。上記ページから無料ダウンドード可能。

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