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[検索エンジンで飛んで来た方へ]このコーナーはアニメ「セーラームーンS」のファンページに過ぎません。セーラームーンS以外の分野の参考文献としては全く役立たず、閲覧するだけ時間の無駄です。またこのテキストは、文系向け or 宝石や鉱物にあまり興味がない人向けに作成しています。理系の方や宝石好きのセラムンフリークには物足りない内容となっていることを予めご了承下さい。記載にあたっては専門書でのチェック等を行っていますが、内容に誤謬を含んでいる可能性があります。
4−2.セーラームーンS的な鉱物学の学び方
[初稿掲載日:2004年12月23日.最終修正日:2008年2月26日]


 セーラームーンSでは、鉱物の名前に由来する多くの新キャラクターが登場した。これらキャラクターと同名の鉱物について知識を深めることによって、本作品の奥深さに触れることが出来る。また、アニメやアニメ雑誌(当時)をみているだけでは気づかない作品中の意外な事実にも気づくことが出来る。以下、S編登場人物達の鉱物的なプロフィールについて大雑把な知識を得ることを目的とした、まとめを示す。
[目次]
セーラームーンS編: 海王みちる / 天王はるか / 冥王せつな / 土萠ほたる / デスバスターズ
 S編以外: 銀水晶その他 / ダームキングダム / スリーライツ

海王みちる関連
1.ベリル [解説協力:彩歌さま]
 海王みちるのことを鉱物学的に読み解くには、無印時代に登場したクイーン・ベリルに着目する必要がある。クイーン・ベリルの名は、鉱物のベリル(英名:Beryl) に由来している。日本名は緑柱石。ベリルの中でも
緑色のものはエメラルド透けた海色(マリンブルー)のものはアクアマリンとして宝石用に加工される。どちらの宝石にしても、みちるさんと関係が深い代物である。
 まずアクアマリンは3月の誕生月石であり、名前的にも誕生石的にも、3月6日生まれの海王みちると結び付けられることが多い。つまりみちるさんとクイーン・ベリルは、鉱物の世界では同一のものであるということ。二人とも恋に生きて、その想いは並々ならぬものであった。違うのは、感情の表現の仕方だけ。みちるさんは純粋にはるかさんを愛するあまり、はるかさんがいる世界を脅かすものを排除することを厭わず、はるかさんを身を呈して守ってきた。ベリルも純粋にエンディミオンのことが好きだったが、セレニティに対する嫉妬に狂って、愛する人と彼がいる世界を葬った。みちるさん=恋愛の極道=ベリル。
 アクアマリンは「アクア(aqua:水)+マリン(marine:海)」という言葉の構成から想像できるように、ラテン語の「海水(水を表すaquaと、海を表すmare)」に由来している。この石は古くからヨーロッパでは、“海の精の宝物が石になったもの”とも “船乗りに恋をした人魚が流した涙が宝石になった”ものとも言い伝えられてきた神秘的な石だった。そのためか中世ヨーロッパの船乗り達にとっては大切な守り石とされ、“海を静め、安全な航海へと導いてくれる石”として航海中はこの石を身につけていた。また夜になると光り出すことから「宝石の夜の女王」とも称され、夜会を楽しむ貴族達に好まれてきた。
⇒夜会(エドワーズの洋館での出来事)、人魚、海の精…全てみちるさんに結びつくキーワードである。
ベリル(緑柱石)
[詳細]宝石名:アクアマリン(Aquamaline).鉱物名:緑柱石(Beryl).和名:藍玉(あいぎょく).分類:珪酸塩鉱物(シクロ珪酸塩).化学式:Be3Al2Si6O18.結晶系:六方晶系.色:淡青淡緑青青紫色ほか(あまり色の濃くない石は、加熱すると色が改善されることがある。しかし素人には無理で、専門家に任せるべき).硬度:7.5〜8.比重:2.66〜2.92.劈開・裂開:なし.結晶の形:六角柱状.主な産地:ロシアのウラル山脈・ブラジル・マダガスカル・セイロン.宝石としての価値:透明さ・輝き・色・大きさで決まる.その他:ペグマタイト鉱脈や気成脈で発見され、日本国内でも産出する(鉱脈では、ルビーやトルマリン、ガーネットも一緒に見つかることが多い)。結晶には不純物が含まれていて、そのために着色している。
 真紅のベリルは“レッド・ベリル”と呼ばれ、クイン・ベリルの髪の色・瞳の色・爪の色と同じ
。血のように赤い石の色は美しさ以上に狂気を感じさせ、まるでエンディミオンに対するクイン・ベリルの屈折した恋愛感情を表しているようにも見える。稀に不純物が少ない無色透明な結晶“ゴッシュナイト”が得られることがある。
[色々なベリル]↓
http://www.istone.org/jewel/beryl.html
同じく、ベリル
[アクアマリンの写真など]
アクアマリン(Wikipedia)

http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery/galleryfr.html

 次にエメラルド(Emerald)について。
この宝石の色であるエメラルド・グリーンは、みちるさんの髪の色・そしてセーラーネプチューンのセーラースーツの色とまさしく同じだ。そしてセーラーネプチューンのコスチュームカラーでもある。紀元前1650年にエジプトの砂漠で発見され、語源はペルシャ語で「緑の貴石」を意味する言葉「smaragdos スマクラグドスにあり、そこから古いフランス語の「esmeraude エスメロード」に直接由来すると言われているが、定かではない。初夏の新緑を想わせる綺麗な碧色をしていることから、5月の誕生石にされている。宝石言葉は『幸運、幸福』。紀元前1650年にエジプトの砂漠で発見されて以来、「宝石の女王」と呼ばれ、かつてエジプトの女王クレオパトラやローマ帝国の暴君ネロを魅了してきた。クレオパトラに至っては、自身の鉱山を持つほどの入れ込みようだった(昔は紅海沿岸でも見つかっていた)。キリスト教では善良の象徴とされ、キリストと弟子達の最後の晩餐で使用された聖杯もエメラルド製だったと言われている。現在の主要産地はコロンビアで、他にもロシアやエジプト・インドでも採掘されるが、産地によって宝石の内包物や色合いが異なっている。その中でもコロンビア産のものが最高級とされている(コロンビア産のものは母岩に付着しているため、宝石の内包物が黒くならないため)。ただ、コロンビアのエメラルド鉱山はマフィアの一味に長らく取り仕切られていて、「全てのエメラルドは血で濡れている」とさえ囁かれてきた。
⇒はるかさんがいる世界を守るためなら、手を汚すことを厭わないみちるさんのようだ。
 また「傷のないエメラルドを探すのは、欠点のない人を探すようなものだ。」と言われるほどデリケートな石であり、結晶の中に何か不純物が混じっていたり、結晶が脆くて欠けていたり、そのために小さい結晶しか手に入らないことが常である。超音波や水にも弱いため、宝石が汚れても安易な洗浄が行えず、産出量自体も少ない石でもある。そういえば先ほどアクアマリンについて述べたが、アクアマリンの項では「脆くて欠けやすい石だ」ということは書かなかった。アクアマリンもエメラルドも、どちらも同じベリル(緑柱石)なのに、なぜこのような違いが生まれるのだろうか。それはエメラルドに含まれる内包物の多さにある。鉱物結晶の中に金属やその他不純物やらが入ってしまうと、結晶内部が不安定になって割れやすくなる。一方、アクアマリンにはそのような夾雑物が含まれることは稀で、一般に非常に綺麗な透明結晶として産出する。そのためエメラルドよりも丈夫な石となっている。他にも違いはないのだろうか。
 以下にも、エメラルドとアクアマリンの比較表を示す。
宝石名 誕生石 発色原因 内包物や傷 硬度 靭性 超音波や熱 産出量 値段
アクアマリン 3月 海緑青色
(澄んだ水色)
Fe2+ ほとんど無 7.5〜8 並み
(大きめのものが採れることも)
安価
エメラルド 5月
緑碧色
(
濃い緑色)
Cr3+ 低い ×
(小粒のものばかり)
高価
[エメラルドの写真など]
エメラルド(Wikipedia)
http://www.aaaemerald.com/
http://www.gemstone.org/gem-by-gem/japanese/emerald.html
 総じて、鉱物の世界ではみちるさんはクイン・ベリルに縁深い人物であった。


2.海王石
 みちるさんと結びつけられる別の鉱物として、名前的に“海王石”というものがある。海王石(Neptunite)はグリーンランドで発見され、エジリン (錐輝石/スカンジナビアの海の神Aegirに由来)と共生していたため、同じ海神繋がりでローマ神話の海の神Neptuneの名が付けられた。しかし石を見る限りでは、色は不透明で
暗赤褐色〜黒色(赤が濃くなった黒色)で、海を想像しにくい。強いて言えば、夜の暗い海に似ているような気もする。薄い部分を強い光にかざすと、赤茶色に透けて見える。
[詳細]鉱物名:海王石(Neptunite).分類:珪酸塩鉱物.化学組成:KNa2Li(Fe2+,Mn2+,Mg)2Ti2Si8O24. 結晶系:単斜晶系. 色:
暗赤褐色〜黒色.硬度:5〜6.比重:3.2.劈開・裂開:完全.結晶の形:三次元型.その他:米国カリフォルニア州ベニト群で産出するベニト石と共生することが多く、同地が最大の産地。ベニト石も海王石も化学組成が複雑なため、産出量は非常に少ない。宝石・鉱物としての価値は、ベニト石のほうが高い。ベニト石はサファイアよりも青くて透明で美しく、一方の海王石は黒くて見栄えがぱっとしない石であるため、これまではベニト石のおまけのようにしか思われてこなかった。しかし最近になって、海王石の中でも透明度がわりと高いものは赤茶色で綺麗だ、と価値が見直されつつある。
[海王石の写真など]
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/neptu.htm

 ちなみに3月6日の誕生日石は虫入り琥珀。

3.虫入り琥珀
 琥珀(コハク)は植物起源の有機物であり、古代に絶滅した針葉樹から出た樹脂が化石化したものである。つまり水晶やガーネットのような、鉱物の宝石ではない。とりわけ虫入り琥珀とは、大昔に大量の針葉樹からネバネバした樹脂が大量に流れ出て、そのネバネバが樹にとまっていた昆虫や小さなトカゲやらを覆って包み込んで固まってしまったもののことをいう。
 虫入り琥珀の宝石言葉は「静と動」。
⇒みちるさんは、普段は「静」、非常時は「動」の人。すなわち普段は物腰静かな貴婦人の様相をしているが。ひとたびはるかさん関係の修羅場になると、信じられないくらい大胆な行動に出る。例えば106話の回想シーンや110話では、約束を破ってウラヌスをかばい、自分の命を危険にさらした。また197話ではウラヌスと一緒にギャラクシアに投降し、プルートとサターンを殺害した。そして198話ではギャラクシアに授けられていたブレスレットの力でギャラクシアを攻撃し、ウラヌスと共に果てた。その意外性に富む行動ぶりは、仲間はおろかギャラクシアのの予想すら越えていた。またSuperS編スペシャル第二話では、「はるかのいない世界なんて、守ったって仕方がないじゃない。」という名言のもと、腹話術師の嘘を見抜いて壷を破壊した。そしてはるかさんに優しく給仕するメイドには、ドアを勢い良く閉めて、嫉妬の炎(火の粉?)を浴びせていた。
 宝石は普通、内包物があると価値が下がるが、琥珀の場合は逆にどんな昆虫がどのような状態で内包されているかによって価値が決まる。琥珀の中で、昆虫達は当時の姿のまま閉じ込められている。
⇒映画『ジュラシックパーク』シリーズでは、虫入り琥珀に封入されていた大昔の蚊(の血)から恐竜のDNA情報を取りだし、バイオテクノロジーを駆使して現代に蘇らせてテーマパークで見世物にしようとしたことから悲劇が始まった。科学者達は恐竜達が勝手に繁殖して個体数を増やし過ぎないように、また狂暴すぎて手に負えない生物を作り出さないために、メスしか化石から蘇らせていなかった。しかし意に反して一部のメスがオス化して自由に交雑し、さらに敷地内の檻を蹴破ってテーマパーク内外の人間を次々と捕食し始めた。恐竜はある種のアミノ酸を合成できないため、ヒトを食べることによってそれらの栄養分を補い始めたのである。なおこの映画ほどmadではないものの、氷付けで発見されたマンモス(♂)から精子を採取して活性化し、アジアゾウ(♀)にかけ合わせて本物のマンモスに近づけていこうという『マンモス復活プロジェクト』が、ロシア政府の協力のもと、日本の岐阜県科学技術振興センター・近畿大学の合同研究チームで進行中である。(2004年現在)
[虫入り琥珀の写真など]
○「虫入り琥珀写真集」 http://www.geocities.jp/musiirikohaku/
○「鉱物たちの庭」 http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery4/288amb.html
○「久慈琥珀株式会社」 http://www.kuji.co.jp/

 3月の誕生石は、アクアマリンだけではない。珊瑚とブラッドストーンも該当する。

3.珊瑚
 サンゴは動物である。動物起源の有機物であり、鉱物の宝石ではない。
4.ブラッドストーン
 石英類の一種。化学組成はSiO2で水晶と同じだが、結晶の作りが違う。水晶は大きな石英の結晶まるまる一つを指すが、ブラッドストーンは非常に細かい水晶の結晶の集まりから出来ていて、それが大きな塊となったもののことをいう。その塊を作り上げている小さな部分の一つ一つの結晶は、完全な結晶である。このようなタイプの石英には、ブラッドストーンの他にもメノウがあり、それらをグループ化して“玉髄(ぎょくずい)”と呼ばれている。ブラッドストーン(Bloodstone / 血石,血碧石,血玉髄)は、その名の通り、碧色の石に血が滴り落ちたような色をしている。ベースの色は
碧色であるが、赤色の斑点があり、不透明ということ。中世のキリスト教では「殉教者の石」として、キリストを題材にした彫刻で盛んに描かれてきた。すなわちかつて十字架に磔になって死んだキリストの血が、十字架の下のジャスパーにポタポタと落ちて、それがこの石の赤い斑点となって今なお残っているのだとされていた。またキリストはその後復活したことから、この石にも不死のエネルギーがあるとされてきた。
⇒セーラー戦士に変身して敵と戦闘し、
返り血を浴びたネプチューンのようだ。敵はダイモーンの卵を植付けられて受難の時にある人間 or その他動植物であり、磔のキリストに見立てることも可能?それとも受難を受けたのはネプチューンのほうであろうか。いずれにせよ、最終的に自ら受難を受けてタリスマンを摘出されたネプチューンは、その後すぐに蘇った。セーラー戦士である限り何度でも転生するのだから、ネプチューンもある意味「不死」といえる。

天王はるか関連
 はるかさんの場合、不思議なことに直接結びつけられる鉱物がほとんどない。しかし誕生石やウラヌスカラーに近い色の鉱物はあるので、それについて詳述してゆく。まず誕生石について。
誕生月石(1月):ガーネット。外部ファミリーの冥王せつなさんと結びつく。
誕生日石(1月27日):アルマンディン・ガーネット原石。

1.アルマンディン・ガーネット(鉄ばん柘榴石)
 14種あるガーネットグループの中でも、最も産出量が多く、一般的なガーネットのイメージ(暗赤色)はこの鉱物によるもの。透明・半透明なものは宝石として使用されるが、 不透明なもの(濃い赤色で、光を通さないもの)は、硬度が低い他の宝石の研磨剤として使用されたり、紙やすりにされる。語源は、この鉱物の原産地である古代の宝石の町Alabanda(アラバンダ) にちなんで付けられたものではないかといわれているが、定かではない。宝石言葉は「実行力の勝利」(⇒ウラヌスは、外部ファミリーの中で最もアクティブな戦士)。石の色は濃い赤色(赤ぶどう酒色)で、黒っぽくも見える。
 なおアルマンディンの中でも、表面に十字線のような模様が入っているものは“スターガーネット”と呼ばれ、宝石として珍重されている。スターガーネットは1月6日の誕生日石であり、外部ファミリー繋がりで土萠ほたると結びつく。
[アルマンディンの写真など]
http://www.istone.org/jewel/almandine.html
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery4/245almand.html
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery3/211almanpks.html
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/alma.htm

 先述したように海王石という鉱物はあるが、天王石という鉱物は存在しない。しかし似た名前の鉱物ならば存在する。たとえば天青石・天藍石・天河石が該当し、それらはいずれも青系統の結晶である。まず天青石について詳述していく。

2.天青石 Celestite
 語源はラテン語で“空の”“天国のような”を意味する“caelestis”。ラテン語の影響を受けている英語には“celestine(天国のような、素敵な)”という意味の単語があり、それが“天青石”の直接の語源となった。
⇒そういえばTOYOTA製の車に“CELICA (セリカ)”や“CELSIOR (セルシオ)”というのがある。セリカはスペイン語で「天の」「天空の」、「神の」、「天国のような」という意味。またセルシオは「至上、最高」という意味のセルサスをもとした造語。いずれも空繋がりで発音も似ており、ネーミングの経緯も天青石と似たようなものだろう。
 天青石は1781年にイタリアのシチリア島で発見され、薄い青色で透明感のある石であるため、この名が付けられた。天国の青色。「天国の石」とも呼ばれている。
⇒蒼色・藍色はウラヌスカラー。またはるかさんの行ってみたいところが“天国”であったことも思い出される。
[詳細]鉱物名:天青石(てんせいせき).英名はCelestite(セレスタイト).分類:硫酸塩鉱物.化学組成:SrSO4. 結晶系:斜方晶系. 色:
空色・灰青色・白色など.硬度:3〜3.5(柔らかい。ナイフで傷がつく).比重:3.89〜4.19.劈開・裂開:完全(一方向).結晶の形:四角・柱状.その他:純粋な天青石はSrO 56.4%, SO3 43.6% の割合.ストロンチウムが含まれているため、燃えると赤い光を出す(熱発光⇒炎色反応:リアカーなきK村、借るとする馬力).産地はスペイン・マダガスカル等。日本国内でも稀に産出。
[天青石の写真など]
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery5/306celest.html
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery4/295celest.html
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/cele.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/cele4.htm

3.天藍石 Lazulite
 語源はペルシア語の「lazhward(青色)」に由来するとも、ドイツ語の「lazurstein(青い石)」に由来するとも言われている。
[詳細]鉱物名:天藍石(てんらんせき).英名はLazulite(ラズライト).分類:燐酸塩鉱物.化学組成:MgAl2(PO4)2(OH)2. 結晶系:単斜晶系. 色:淡青色濃青色(⇒藍色といえば、ウラヌスカラー).硬度:5〜6.比重:3.09.その他:多色性を示す.産地は米国ジョージア州・カナダのユーコン準州など。結晶で見つかることは稀。
[天藍石の写真など]
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery4/227lazulite.html
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/lazuli.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/tenr.htm

4.青金石 lazurite(lapis lazuli) [解説協力:彩歌さま]
 青金石といえばサッファークリスタルのことだから、「ああ、ギャラクシアの持ち物だから、はるかさんには関係ない」と思ってしまいがちである。宝石好きの方には、ラピスラズリの名のほうが一般的だろう。日本では瑠璃とも呼ばれている。色的には
鮮やかな群青色藍色であるためウラヌスカラーとも捉えることが出来、絵の具の群青色の原料でもある。顔料として知られている“ウルトラマリン”という色も、この石に由来している。つまり全身を金色の武具で覆われているギャラクシアよりもウラヌスに色的なふさわしい石ではないか、ということ。作中でギャラクシアと結び付けられているのは、この石が産出するときしばしば黄鉄鉱(金色の鉱物)や方解石(白くて半透明な鉱物)を伴っているからではないだろうか。そのため藍色のラピスラズリの周囲には、白やら金色やらの斑点が出来てしまっていることが多く、宝石としての美しさもこの斑点がどのように入っているかが重要な要素となる。ここで宇宙の深遠を黒〜藍色に見たてると、その中で一人孤独に戦ってきたセーラーギャラクシアは、ラピスラズリの表面でポツポツと黄金色に輝く黄鉄鉱のようである。またカオスに支配された後の、全宇宙を我がものにしようと動き始めたギャラクシアにもよく合っている石である。実際ラピスラズリは星の瞬く夜空に似ていて、そのために「宇宙の石」と呼ばれることがある。宝石としては古くから人気があり、現在では12月の誕生石の一つにされている。
 またギャラクシアの様相からは古代エジプトあたりの武人を思い浮かべるものだが、そのものズバリ、ラピスラズリは古くからエジプト・シュメール・バビロニアで「天空と冥界の神オシリスの石」「高貴な神の石」として尊ばれてきた石だった。パワーストーンとしては、邪念・嫉妬・不安を取り除くパワーがあるとされているが、ギャラクシアは全く正反対に人々の邪念や嫉妬・不安を増大させて宇宙を意のままに操ろうとした。パターン的には、クリソベリル(⇒クインベリル)を誕生石に持つアニメ無印時代の地場衛さんと同じである。
 アニメ:スターズ編の197話・198話では、ギャラクシアとウラヌスが取引して、ウラヌスがギャラクシアの下僕になるシーンがある。原作同様、内部戦士は皆ギャラクシアに瞬殺されてしまったのに、ウラヌスとネプチューンは原作と違ってギャラクシアの下僕を演じ、そのおかげでしばらくは生き延びることが出来た。そして機を伺ってブレスレットでギャラクシアを攻撃する、という奇策に出た。原作ではミランダ・キャッスルにて呆気なく殺されてしまうのに、アニメのウラヌスはギャラクシアと長々と絡んでいるのは不思議だ。しかしサッファー・クリスタルが持つ群青色の輝きを前にすると、この二人がアニメで絡んだのも何となく頷けるような気がする。
[詳細]鉱物名:青金石(せいきんせき).英名はLazurite(ラズライト).別名lapis lazuli(ラピスラズリ)。分類:珪酸塩鉱物.化学組成:(Na,Ca)8(S,SO4,Cl)2(Al6Si6O24). 結晶系:等軸晶系. 色:藍色(鮮やかな群青色).硬度:5〜5.5.その他:現在の産地はアフガニスタン・ロシア・チリなど.語源は「Lapis(ラテン語で“石”の意)」+「lazward (ペルシャ語で“青色”“空”の意)」にあるとされている.また英名が前述の天藍石の英名Lazuliteと似ているが、別物.ラピスラズリは複数の鉱物からなる蒼い石の総称であり、天藍石もこの中に含まれている.天藍石の他にも、ソーダライト(方ソーダ石)、アウイン(藍方石)、カルサイト(方解石)、パイライト(黄鉄鉱)・その他造岩鉱物などがこの種グループに含まれる.

[青金石の写真など]
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery4/250lapis.html
http://tellus.hp.infoseek.co.jp/stone28.htm
http://www.cromagnon.net/whatsnew/topics/stn_lapis.htm

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冥王せつな関連
1.ガーネット(ざくろ石)
 ガーネットは1月の誕生石とされていて、宝石言葉は
「友愛、真実、勝利」。しかし1月生まれの天王はるか,土萠ほたるよりも冥王せつなと結び付けられることが多い(∵ガーネットロッドを持っているから)。濃赤色をしていて、ざくろ(石榴)の果実の中の粒に似ている。そのためGarnetという英語名は、ラテン語の「グラーヌム granum(穀物・穀粒・種子)」から派生した「granatum(ざくろ・多くの種子をもったもの)」に由来するとされている。関連事項として、スペインの都市グラナダ(Granada)も「ざくろ」を意味するスペイン語を語源としている。なおガーネットという言葉は、14種類ある鉱物グループ“ザクロ石(Garnet)グループ”の総称。赤色以外のガーネットも多数存在する。
ザクロ石
灰ばんザクロ石
[詳細]宝石名・鉱物名:ガーネット(Garnet).分類:珪酸塩鉱物.化学組成:A3B2(SiO4)3…Aの部分にはCa・Mg・Mn・Fe、Bの部分にはAl・Cr・Feなどが入り、石の色が変化する。天然では色々な化学組成を持つガーネットが混在する.たとえばはるかさんの誕生日石であるアルマンディン・ガーネットの化学式は、Fe3Al2(SiO4)3.他のガーネットでは、たとえばパイロープはMg3Al2(SiO4)3、グロッシュラーはCa3Al2(SiO4)3、アンドラダイトはCa3Fe2(SiO4)3という化学組成を持つ。
結晶系:等軸晶系.色:
赤色ピンク色,
.無色,黒色,緑色など.青色以外の全ての色.硬度:7〜7.5(とても頑丈).比重:3.47〜4.04.劈開・裂開:なし.ころころとした綺麗な結晶形.
 ガーネット関係の逸話:
(a) ノアの箱舟
 ガーネットには結晶の中に火が隠されているため、赤い光を発するとかつては考えられていた。そのため旧約聖書では、神の裁きによって永遠に続く雨が地球を襲い、大洪水・雷雨が発生したとき、赤いガーネットが光を放ち、ノア(という名の善良な男性)が乗る箱舟を安全を航海させたと言われている。ノアは自分の船にあらゆる動物を♀♂1ペアずつ乗せ、生物絶滅の危機から地球を救ったとされる。
 またガーネットには、防御と破壊の両方の力があるとされていた。
(b) 防御
 かつて十字軍はガーネットの持つ防御の力が我が身を守ってくれると考え、防弾チョッキの下にガーネットを入れていた。またかつての冒険家・探検家・狩人達も、この石が持つ“防御・保護・魔除け”の力を信じ、この石を身につけていた。他、古代エジプトでは強い治癒力を持つ石とされていて、蛇の噛み傷や心臓病、血液に関する病気のお守りとされていた。
(c) 破壊
 アジア文明においては、ガーネットの持つ破壊の力は敵に深刻なダメージを与えると考えてを利用して、戦争時に石投げ弓の弾丸として使用していた。
[ガーネット(ざくろ石)のもっと綺麗な写真など] http://www.istone.org/jewel/garnet.html

 ちなみにせつなさんの誕生日は10月29日。同じ10月生まれには、22日生まれの愛野美奈子がいる。10月の誕生月石はオパール、トルマリン。10月29日の誕生日石はくもの巣トルコ石

2.オパール
 オパール(Opal)は柔らかくて優雅な光沢をもち、美しい虹色の輝きを放つ石。別名“蛋白石”とも呼ばれ、日本人にとくに好まれている。他、“虹の宝石”“妖しい宝石”とも呼ばれている。語源はサンスクリット(梵語)で“貴石・宝石”を意味する“upara ウパラ”にあるとされている。uparaが転じてギリシャ語の「opallios(カラーチェンジ)」に、そしてラテン語の「opalus(色の変化を見る、の意)」になり、オパールの語源となった。
 鉱物学的にはSiO2に水が混じり合って固まったシリカ鉱物。もし水を含んでいなければ、化学組成的には水晶(SiO2)と同じになるが、水晶と違って元素同士は結びついていない(結晶化していない)。オパールが虹色の輝く原因は、オパールの中に規則正しく配列している微細な球形粒子(固まったシリカ)が入っているためである。この球状の粒子の大きさと配列の整然さが整っているほど、入射光を屈折・反射して、多彩な色合いを見せる(⇒プリズムと同じ)。
 シリカ鉱物の中では日本人に最も人気の高い石であるが、欧州では人気がない。それは18〜19世紀頃にヨーロッパで、オパールは“不幸を招く石”であるという迷信が生まれたためである。この迷信の発端は、イギリスの作家ウォルター・スコット卿が書いた小説『ガイエルスタインのアン』のヒロインがオパールを持っていたため常に不幸にあったとも、オパールが壊れやすい石であるためとも言われている。また17世紀のフランスでは、ルイ14世が宝石の名前を王室の馬車に付けていて、「オパール号」というものも存在したが…。オパール号の運転手は飲酒運転常習者だったため、頻繁に事故を起こして市民の怒りを買っていた(⇒フランス革命?)。
[詳細]宝石名・鉱物名:オパール(Opal).分類:珪酸塩鉱物.化学式:SiO2・n(OH).結晶系:非晶質.色:いろいろ。虹色。ほとんどの色が含まれていて、まるで色達が遊び合っているようだ(⇒遊色効果).硬度:5〜6.5.比重:1.9〜2.3.劈開・裂開:なし。結晶の形:リング状.その他:非晶質(=結晶構造を持たない).水分を失って割れ目ができやすく、また熱でも壊れやすい.最大の産地は産地はオーストラリア、次にメキシコ.
[オパールの写真など]
オパール(Wikipedia)
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery2/112opalx.html

3.トルマリン
 トルマリン(Tourmaline)は電気石グループの総称であり、全部で10種類存在する。電気石は名前の通り、熱したり摩擦したりすると静電気を帯びる(=この石をこすると、下敷きをこすって髪を逆立てるのと同じ現象が起こる。ただし発生するのはあくまで静電気であって、電灯をつけたり電化製品を動かすような電流は発生しない)。その中でもリチア電気石Elbaiteはリチウムを主成分とし、透明で美しいものは宝石用として加工される。
 この石が注目されるようになったのは、1703年にアムステルダムの宝石商のもとへセイロン(スリランカ)から奇妙な性質をもつ石が届けられたことに端を発する。この石を加熱すると、磁石のようにチリやホコリを吸い付け、電気的な性質が著しかった。この結晶はセイロンのシンハリ語で「turmali  トゥルマリ (=多くのものを持つ。混ざったの意)」と呼ばれていた混合宝石であった。日本名の“電気石”も、この石の電気的性質に因んでつけられたもの。
ピンクトルマリン
同左
苦土電気石(Dravite)
[詳細]宝石名:トルマリン(Tourmaline).鉱物名:リチア電気石.分類:珪酸塩鉱物.化学式:Na(Li,Al)3Al6(BO3)Si6O18(OH)4.結晶系:六方晶系.色:緑色紅色など.硬度:7〜7.5.比重:2.90〜3.10.劈開・裂開:なし。結晶の形:リング状.
[トルマリンのもっと綺麗な写真など]
トルマリン(Wikipedia)
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/bt.htm

4.くもの巣トルコ石
 英名はNet Turquois。10月29日の誕生日石であり、宝石言葉は「洞察力、創造」。美しい
空色のトルコ石の表面や内部に、くもの巣が張ったような模様(黒い内包物.インクルージョンという)が入っているものをくもの巣トルコ石と呼ぶ。宝石言葉以外ではあまりせつなさんと接点がない石だが、同日生まれの著名人にハレー(ハレー彗星を発見した著名な天文学者)がおり、せつなさんとは天文学繋がり。
[詳細]宝石名:くもの巣トルコ石.鉱物名:トルコ石(英名 Turquois).分類:燐酸塩鉱物.化学式:CuAl6(PO4)4(OH)8・4H2O.結晶系:三斜晶系.色:トルコ石青.条痕は白色.硬度:5〜6.比重:2.6〜2.8.劈開・裂開:完全(結晶のみ).
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土萠ほたる関連
1.ホタル石
 ほたるちゃんの名前から、ホタル石を連想するのは容易である。この鉱物は文字通り、紫外線にあてると“淡き螢火のゆらめき”を見せることから、日本名はホタル石となった。蛍光現象(Fluorescence)という言葉も、この鉱物から生まれたものである。ただ、蛍光灯の光程度ではダメで、実際に紫外線照射しても蛍光を発するホタル石はごくわずか。それ以外の方法(強熱したり、火にくべる)を使えば、全てのホタル石が発光する。ただし強い衝撃で割れ、傷がつきやすいので取り扱いには注意が必要。
 ホタル石にはフッ素が含まれており、フッ素は反応性が非常に強い(=ハロゲン単体中では酸化力が最強であり、水とも激しく反応する)。そのため製鉄などでは、鉄鉱石を融解(流動)しやすくするために原料にホタル石を足して一緒に加熱していた。この特性から、ホタル石の英名はラテン語の“fluere(流れる、融かす)”に因んで、Fluoriteとされた。発音が似ている英単語を考えた場合でも、この石が持つ“流れる、融かす”という意味が実感できるだろう。(⇒flow(流れ)、fluid(流体)、fluent(流暢な))。
ホタル石
[詳細]鉱物名:ホタル石(Fluorite).分類:ハロゲン化鉱物.化学組成:CaF2.結晶系:等軸晶系.色:緑色,紫色,ピンク色,無色透明.紫外線照射すると、弱弱しい青青緑色を放つものもある。硬度:4[柔らかい。研磨できない].比重:3.01〜3.25.劈開・裂開:完全.その他:フッ素と酸素からなる安定したハロゲン化鉱物。花崗岩、ペグマタイト、各種の高温熱水脈や低〜中温熱水脈、スカルン鉱床、黒鉱鉱床に産出する。宝石になる最上質のもの“ブルー・ジョン”は、赤紫色と白の縞模様が入っていて、彫刻品や花瓶作りに使われている。
[ホタル石のもっと綺麗な写真など]
蛍石(Wikipedia)
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery4/272flcubic.html
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery2/139flreng.html

2.石膏
 原作でほたるちゃんの肌の色の喩えとして、地場衛さんが口にした“雪花石膏のような白さ”という言葉は、鉱物の石膏に由来している(『Act25 無限2―波紋』参照)。話中で衛さんは雪花石膏のことを「雪をかためたみたいなキレイな石のことだよ。」と説明している。天然に産出する石膏の中でも、結晶が繊細で緻密な塊状のものを「雪花石膏」と呼ぶ。その透き通るような白さから想像できるように、光を通す性質を持ち、中世ヨーロッパでは宮殿のランプや燭台、彫刻の材料に使われていた。この鉱物は新約聖書でも登場する。マリヤがイエス・キリストの足に注いだ香油が入っていた容器は、雪花石膏製であったとされている。雪花石膏(英名:Alabaster)の語源は、エジプトの産地Alabastro(アラバストロ)に由来するとされている。石膏(Gypsum)の語源は、ギリシャ語の「gypsos (しっくい,=gypsum〜lime)」。
石膏
同じく石膏
同じく石膏(繊維状結晶)
石膏(単結晶と双晶)
[詳細]鉱物名:石膏(Gypsum).分類:硫酸塩鉱物.化学組成:CaSO4・2H2O.結晶系:単斜晶系.色:無色,白色,淡褐色.硬度:7〜7.5.比重:3.47〜4.04.劈開・裂開:なし.その他:彫刻で使うセッコウや、骨折した時の固定器具に使うギプス(ドイツ語で“石膏”の意)、セメントなどの原料.

[石膏のもっと綺麗な写真など]
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery4/281gyps.html
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery/065gyps.html

 ちなみに1月6日生まれのほたるちゃんの誕生日石は、スターガーネット。宝石言葉は“聖なる実行力(⇒アニメ125話「輝く流星!サターンそして救世主(メシア)」におけるファラオ90への突撃)”。27日生まれのはるかさんの誕生石であるアルマンディン・ガーネット原石は最も一般的なガーネットであるのに対して、スターガーネットは非常に珍しいタイプのガーネット。アルマンディンの中でも、表面に4〜6本の線が斜めに交差して星の形や十文字の模様が出来ているものが、スターガーネット。
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[外部太陽系四戦士以外]
クリスタル・トーキョー/クリスタル・パレス
 セーラームーンという作品は鉱物と関係が深い作品である。とりわけ水晶(クリスタル)に関しては、作品中で重要な役割を担い、その種類も豊富であった。たとえはるか・みちるオンリーのセラムンファンであっても、銀水晶やサッファークリスタルとは関係が深いため、水晶について大雑把な知識を持っておいても損はないだろう。
 まずクリスタルは鉱物の石英(Quartz)のこと。宝石でいえば水晶。水晶とは“水が化石になったもの”という意味。古代ギリシャ人はこの無色透明な結晶を、「氷が異常に冷やされて水に戻らなくなったもの。水が凍って石になったもの。」と考えたため、この名前がつけられた。もちろん水をどんなに冷やしても、石になるはずがない。その点では非科学的なネーミングだが、日本や中国でもかつては同様の発想がなされていた。日本名の“水晶”は、清流の源でこの鉱物の結晶原石がよく発見されたことから、呼び名は“水精(すいしょう)”をもじった言葉になった。一方、英名のCrystalの語源は、ギリシャ語で“氷”を意味する“krustallos クリスタロス”にあるとされている。
[詳細]宝石名:水晶(Crystal).鉱物名:石英(Quartz).分類:酸化鉱物.化学組成:SiO2.結晶系:.色:無色透明,白色,淡褐色ほか、色々.硬度:7.比重:2.7.劈開・裂開:なし.その他:火成岩・変成岩・堆積岩からをはじめ、産出範囲は非常に多い。

 作品中において、30世紀のネオ・クイーン・セレニティが統治する国家名は“クリスタル・トーキョー”とされている。この名前から察する限りでは地球の、しかも日本の東京あたりに、かつての月の王国シルバーミレニアムを再建したことになる。また30世紀のちびうさ達が住む宮殿の名前は、“クリスタル・パレス”とされている。いずれも銀水晶の加護を受けたものらしく、文頭に“クリスタル”という言葉が含まれており、作品中でも街は石英の巨大な柱状結晶が無数に存在する都市として描かれている。クリスタルで出来た街ならば、日中は太陽の光を、夜は月の光を受け、まばゆいばかりに照り輝いていることだろう。
 気になるのは、石英によるアルベド効果である。未来の地球に、白色 or 半透明,透明な石英の柱状結晶で覆われた街が存在するのならば、そこは今とは気候がかなり異なっている可能性がある。たとえば今よりも平均気温がずっと低かったり、空気が乾燥していたり、生物相がガラリと変わっている可能性がある。この状況は、はかつて地球が全球凍結した(氷漬けになった)というスノー・ボールアース仮説で説明されている状況に似ている。白い氷を、白色〜半透明な無数の石英の結晶と見たてれば良い。

 この問題を理解するために、まず南極北極が寒い理由を考えてほしい。
理由(1)高緯度地域は赤道付近に比べて太陽光照射量が少ないため。
理由(2)あの場所は氷の大陸。流氷も多い。氷の色は白。だから無数の白い氷によって、太陽光が反射されて地表が熱を吸収できないために、気温がもっと下がる。
 他にも、良く晴れた日に白い服を着ている人や白い建物・車を見ると、まぶしく(or 涼しく)感じることはないだろうか。あれは白色が太陽光を反射しているために、まぶしく(or 涼しく)感じるのである。白のアルベドは1。対して、夏に真っ黒い服を着ている人を見ると暑苦しく感じないだろうか。あれは黒色が太陽光を全て吸収して、吸収光が熱として蓄積してしまったからである。黒色のアルベドは0。
 つまり氷のアルベド(反射能)は意外と高くて約0.8くらいあるため、地表付近の空気をあたためるのに必要な太陽光までも反射してしまうのである。白っぽい石英や半透明な柱状結晶も、氷と同じように高いアルベド効果があることだろう。そうなると温室効果はゼロに近づき、地球の平均気温は-18℃くらいに下がるはずである(cf.現在の地球の平均気温は約15℃。温室効果によって、本来の温度(-18℃)から33℃上昇している)。ただこの点は、銀水晶の神秘的な力によって何らかの対策が立てられているとも考えることが出来る。

 別の疑問点として、30世紀のクリスタル・トーキョーにおいて、月は今以上に地球に近づいていることが挙げられる(原作『Act18 タイム・ワープ―SAILOR PLUTO』参照のこと)。現実には、地球と月は潮汐作用の結果として、毎年約 3.8 cmずつ離れていっている。だから30世紀(=約1000年後)には、 3.8 (cm/年)×1000 (年) = 3800 cm = 38 m…つまり地球から月は約 40 m 遠くなっているはずである。地球からの眺める月も、小さく見えているはずであろう。すなわち作品中の展開と、現実に起こっている現象は全く反対であるということ。もちろん地球と月の関係とは逆に、毎年少しずつ星の間の距離が近まっているものもある。海王星とその衛星トリトンがそうである。トリトンは逆行衛星であり、公転しながら少しずつ海王星方向に引っ張られていっている。海王星から見るトリトンは年々大きくなっているはずであり、ちょうど未来のクリスタル・トーキョーから見る大きな月のような眺めになっている。「セーラームーン」では、あえて科学的事実と反対に、この海王星とトリトンの関係を地球と月のそれに置き換えたのだろうか。しかしどんどんトリトンが大きく見えるようになっていくということは、接近しすぎていつかはその星と衝突することを暗示しており、楽観は出来ない。月があんなに未来で大きく見えるのなら…。同様の問題が、未来の地球で生じている可能性はないだろうか、と不安になる。

・銀水晶
 月の長寿王国シルバーミレニアムの王位継承者が持つクリスタル。アニメではセーラームーンが所持していた。しかし銀水晶という鉱物は、実際には自然界に存在しない。だから“幻の”銀水晶と呼ばれているのだろうか。一般に水晶といえば、占い師のおばさんなどが持っていそうな無色透明の玉や、柱状のパワーストーンを思い浮かべるが、自然界には色付きの水晶も存在する。例えば紫水晶(アメシスト)青水晶緑水晶紅水晶オレンジ水晶黄水晶(シトリン)黒水晶いちご水晶煙水晶など。発色の主な原因は、以下の二つ。
(a)水晶の中に微量の他の元素(アルミニウムやルチルなど)が混入しているため。
(b)水晶を構成する珪素(Si)の一部が他の元素と入れ替わって、その置換元素の周りの酸素の一つが、電子を天然放射線によって損失してしまう電子分布状態(カラーセンター)になることに起因する。このように構造が変化した水晶に光を当てると、水晶を透過する光と吸収される光の種類が以前と異なってくる。そのために我々の目にはね返って来る光の波長も異なってきて、水晶が紫色・青色などに見えたりするようになる。
 しかしその産出量は微々たるものであり、実際は人工処理された有色水晶が出回っていることが多い。ここでいう人工処理とは、水晶を加熱処理・放射線照射したりして、結晶中の欠陥の埋まり具合が変えて着色させる方法のことをいう。たとえば黒水晶や煙水晶は天然にも産出するが、白色 or 透明な水晶にコバルト60のγ線を大量照射することよって人工着色して製造することも可能である。そういえばアニメ(無印)でも、四天王の一人ネフライトによって、黒水晶が人工的に作られていた。
 ただし似ているのはあくまでも色だけであって、地球を破壊・救済するほどのパワーを持つ宝石であるかどうかは定かではない。
石英
煙水晶 (?)
 そのほか、変わった名前や形をした水晶
松茸水晶…その名の通り、松茸の形をした水晶のこと。
日本式双晶…水晶が2つくっついて、ハート型に見えるもの。
マリモ入り水晶…水晶の中に海のマリモが入っているように見える。
曲がり水晶…石英の柱状結晶がU字型に曲がったように見えるもの。
山入り水晶…水晶の中にまた水晶が入っているもの。


アニメ「セーラームーン」シリーズには、その他にも色々なタイプの水晶が登場した。
・黒水晶
 アニメ(無印)で登場。四天王の一人であるネフライトが、自身が持つ星の館で作った水晶であり、幻の銀水晶を探すための道具。後にクインベリルの手に渡り、虹水晶に反応できるように改良された。最終的にマーキュリーによって破壊されてしまう。
[実在する黒水晶の写真など]
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/qrzbr.htm
http://www.dinosaur.pref.fukui.jp/dino/database/862.html

・虹水晶(レインボー・クリスタル)
 アニメ(無印)に登場。バラバラになった虹水晶の7つの欠片をを集めることによって、幻の銀水晶が出現するため、セーラーチームとダークキングダム、そしてタキシード仮面の3者が競争して集め回っていた。かつてシルバーミレニアム時代には妖魔7人衆が存在していたが、月の女王によって虹水晶の破片に封印された。そして地球に転生して善良な人間となり、普通の生活を送っていた。しかしゾイサイトによって虹水晶を抜き取られることとなり、彼らはもとの妖魔7人衆に戻って大暴れし始めた。7つの欠片は、それぞれクレーン荒らしの丈・牧師さん・浦和良君・西村レイカさん・夢野ユメミさん・レイちゃんのおじいちゃん・レッドバトラーの中に入っていて、昔の名残なのか超能力を持っている者が多かった。最終的にその欠片とうさぎの涙が合わさって、銀水晶が出現した。

・邪黒水晶
 アニメR編で登場。マイナスのパワーを持った、邪悪な力の宿る石。小さな石はピアスにされ、ブラック・ムーン一族やブラック・レディの耳を飾っていた。また巨大なものは、地球を崩壊させようともくろむワイズマンに利用されていた。

・黄金水晶(ゴールデン・クリスタル)
 アニメSuperS編で登場。地球の中心部にある世界エリュシオンを守る石であり、祭司エリオスが守っている。デッド・ムーンに狙われ、一度は闇の女王ネヘレニアの手にも渡ったが、後に地球国王子であるエンディミオン(地場衛)が所有することになる。

・青金石(サッファー・クリスタル)
 アニメのスターズ編で登場。ギャラクシアが持つ銀河最強のクリスタル。この石の加護を受けたブレスレットには強大な力が宿っており、敵幹部達も皆ブレスレットを装着していた。ウラヌスとネプチューンの二人も、この強大な力を利用してギャラクシアを倒そうと考えてブレスレットを装着した。
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[色んな水晶のもっと綺麗な写真など]
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery2/078betaq.html


・月長石
 真珠とともに6月の誕生月石であるムーンストーン(Moon Stone)は、日本名を月長石という。月の光のように優雅な
青白い閃光を内部から出す長石の一種であり、宝石としての人気が高い。ローマ神話では月の光(or 月の雫)が結晶化してできた石だとされていた。月の雫で出来たこの石は、月光を浴びるとパワーを増し、月の神秘的な力が予知能力を与えると信じられてきた。そのため中世ヨーロッパでは、この石を使って未来を占ったともいわれている。また満月の日に口にくわえて願い事をすると、願い事が叶うと信じられていた。このようなロマンティックな言い伝えを持つムーンストーンは恋人達の贈り物としても好まれ、情熱を高める効果があるとされてきた。宝石言葉は「愛の予感・純粋な愛」。総じて6月30日生まれの月野うさぎにとって、実在する鉱物の中で一番ぴったりな石である(衛さんがプレゼントする品にも最適)。
[詳細]宝石名:月長石(Moon Stone).鉱物名:カリ長石+曹長石.分類:珪酸塩鉱物.長石グループ.化学組成:(Na,K)AlSi3O8.結晶系:単斜晶系(カリ長石),三斜晶系(曹長石).色:無色,白色,
淡青色.硬度:6〜6.5.比重:2.5〜2.6.劈開・裂開:完全(2方向).主な産地:セイロン・ビルマ.その他:正長石と曹長石が交互に規則的に重なり、層状になったもの。この層状構造が光を特殊な形で分散・発光させる.
[月長石の写真など]
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery3/209moon.html
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery2/126moon.html
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/moon.htm

・セレニティ
 鉱物の先述した石膏の中でも、柔らかな色合いで透明感に優れ、清らかな感じの板状結晶を「透石膏 (英名:Selenite セレナイト)」という。和名の「透石膏」という言葉からも想像できるように、石の向こうが完全に透けて見えるくらいの高い透明感をもつ。別名「聖母マリアのガラス」とも呼ばれている。硬度は2で比較的脆いため、傷つきやすく、水に溶ける性質があるため取り扱いには注意が必要。しかし劈開が一方向に完全なため、かつてヨーロッパではガラスの代用品として用いられていた。フランスで産出するものには、10m以上の大きな板状結晶もある。透過光が美しいため、具体的には宮殿の燭台やランプに使用されていた。またこの石はかつて月と共に満ち欠けすると信じられていたことから、ギリシャ語の「selene(月)」に因んだ名前がつけられた。
 作品中のセレニティという言葉は、鉱物の世界ではこの石に対応している。“セレニティ”の名をもつプリンセス・セレニティやスモール・レディ、クイーン・セレニティ達も、透石膏のような透き通った白肌を持っていることだろう。
[透石膏の写真など]
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/sk2.htm

http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/sk.htm
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デスバスターズ関連
[Witches 5]
 ウィッチーズ5に関係する鉱物に関しては、テルル以外は皆な化学組成が複雑。

・ユージアル
 ユージアル石(Eudyalite)に由来。は赤色に近い色をしていて(
帯紫赤色褐色)、アニメでのユージアルの瞳・髪・服の色などと同じ。赤い鉱物といえば先述のガーネットが有名であるため、この石は最初はガーネットだと思われていた。しかし後に結晶系がガーネットと違って等軸晶系であることが判明し、別の鉱物であることがわかった。 
 セーラームーンでガーネットといえば、ガーネットロッドを持つセーラープルート(冥王せつな)がまず思い浮かぶ。アニメでの職業はいまいちはっきりしないが、原作ではKO大学理学部物理系の学生(1年生とだけ表示されているが、恐らく学部生ではなく院生であり、M1かD1)で、バリバリの理工系である。一方、ユージアルは原作では哲学クラス礼儀作法担当の文系キャラかつパワー勝負のキャラクターだったのに、アニメでは理工系バリバリかつ頭脳派キャラに生まれ変わって登場した。その活躍は目覚しいもので、自作発明品の使用やコンピュータでの捜索はお手のもの。そして外出時も白衣を着用しているという仕事熱心な研究者だった。またユージアルは工学的な知識だけではなく、戦闘においてはかなりの策士だった。たとえば110話ではタリスマンの持ち主を断定し、はるか&みちるをマリン・カテドラルにおびき出して、タリスマンを2つも出現させた。実質的にウィッチーズ5の中でも一番長く活躍したキャラであり、5人の中では一番年上だった。対するセーラーチームの中ではプルート(せつなさん)が一番年上で、もっとも理工系色の強いキャラクターである。…もし、せつなさんが悪役で登場したら、ユージアルのような感じだろうかとも想像が広がる。化学組成は非常に複雑で、ジルコニウム・希土類・塩素を含む。
 逸話としては、コラ半島の原住民のラップランド人の伝説がある。伝説によれば、この石は祖先が外敵から民族を守るべく戦った時に流された勇士の血が石になったものだという。この鉱物は酸に溶けやすいためく、名前もギリシャ語のEu(良く)+Dialusisi(溶解する)を合成してつけられた。
[詳細]鉱物名:ユージアル石(Eudyalite).分類:珪酸塩鉱物.化学組成:Na16Ca6(Fe,Mn)3Zr3(Si3O9)2(Si9O27)2(OH,Cl)4(?).結晶系:六方晶系.色:帯紫赤色,
褐色,えんじ色.硬度:5〜5.5.比重:2.7〜3.1。劈開・裂開:なし。結晶の形:リング型。その他:霞石閃長岩ペグマタイト地帯で主に産出する.
[ユージアル石の写真など]
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery/035eudyal.html
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/eudi.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/eudia2.htm

・ミメット
 燐灰石グループの一つ、“ミメット鉱(Mimetite)”に由来。ミメット鉱の色は
黄色系が基本であり、アニメでのミメットの瞳や髪、服の色と同じ。ハチミツの色に似ている。英語名のMimetiteはギリシャ語で模倣者・偽者を意味する言葉“mimetes ミメテス”に由来している。この語源は、アニメでのミメットの特徴によく通じている。ウィッチーズ5の二番手として登場したミメットは、他の魔女達と比べて、オリジナルな武器(テルルン・ファイヤーバスター・ナノロボット等)や作戦を用いた戦闘シーンがほとんどない。また、ひたすらアイドルの追っかけ・模倣に徹し、TVを観てはすぐ感情移入して登場人物になりきり、そうすることによって皆から注目を集めることを最高の歓びとしていた。そして最終登場話(120話)では、ユージアルが遺した発明品である“ウィッチーズ・エレクトリック・ワープ”の威力を盲信して使用し、テルルに弱点を突かれて果てた。ミメット鉱も似たような感じで、同じ鉛の鉱物である緑鉛鉱(化学式はPb5(PO4)3Cl)とよく似ている。違いは、化学組成においてミメット鉱では燐酸(PO4)が砒酸(AsO4)に置き換わっているということ。つまり“緑鉛鉱のマネをしているが、似て非なるもの。”という意味で、ギリシャ語のmimetesが語源とされた。
[詳細]鉱物名:ミメット鉱(Mimetite).分類:燐酸塩鉱物の燐灰石グループ.化学組成:Pb5(AsO4)3Cl.結晶系:六方晶系(単斜晶系の斜ミメット鉱もある).色:
黄色,黄褐色、条痕はほとんど白色.硬度:3.5〜4.比重:7.05〜7.32.劈開・裂開:なし.結晶の形:六角柱状 or 板状の結晶.
[ミメット鉱の写真など]
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/mimt2.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/mimet4.htm
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery2/083mime.html

・テルル
 同名の元素鉱物“テルル(Tellurium)”に由来。テルルの色は
灰色〜銀色で、アニメでのテルルのイメージカラー(緑色)と異なる。語源はギリシャ語で“地球”を意味する言葉にあり、ラテン語で地球を意味する“Terra(テラ)”に言葉の感じが似ている(そういえば昔、「地球(テラ)へ…」というスペースオペラものの少女漫画があった。原作は竹宮恵子)。しかしこの鉱物の名前以外から、アニメのテルルとの共通点を見つけることは難しい。意外なことは、鉱物学上ははるかさんと深い関係にあるということ。ギリシャ神話において、天空の神ウラヌスと大地の女神ガイアは夫婦であった。ガイアは、ローマ神話では地の神テルスに対応しているとされている。一方、元素としてのウラン(Uranium)の発見年は1789年。少し前の1781年に天王星(Uranus)が発見されていたため、それに因んだ名前が付けられた。その後1798年に珍しい重金属元素が発見され、ウラヌスの妻ガイア(=テルス)に因んだ名前が採用された。2元素とも、発見者者はドイツの著名な科学者クラプロート。
 なおテルルとは別に、テルル石(Tellurite)という鉱物も存在する。テルル石は酸化鉱物の一つで、テルル鉱床の上部酸化帯に産出する。化学組成はTeO2で、色は白〜
黄色色的にも化学組成的(ウィッチーズ5の中で唯一、元素鉱物)にも、アニメのテルルを連想することはいっそう難しくなる。“テルル⇒テルルン⇒植物⇒木野まこと(原作)⇒アニメ第96話「冷酷なウラヌス?まことのピンチ」⇒天王はるか”と無理やり結び付けられなくもないが、かなり無理がある。
[詳細]鉱物名:テルル(Tellurium).分類:元素鉱物.化学組成:Te(5人の中では、一番シンプル).結晶系:六方晶系.色:
灰色.錫白色.硬度:3.5〜4.比重:7.05〜7.32.劈開・裂開:なし.結晶の形:六角柱状 or 板状の結晶.原子番号:52.原子量:127.60.融点:449.8℃.沸点:1390℃.その他:天然には硫化物中に少量混在する.金属テルルと無定形テルルの2種類があり、無定形テルルを熱すると金属テルルになる.金属テルルは銀白色の半金属で、金属光沢のある六方晶系結晶.主な酸化数は、-2、+4、+6.毒性あり.
[テルルの写真など]
テルル(Wikipedia)
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/tellu2.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/tellu.htm

・ビリユイ,シプリン
 いずれも珪酸塩鉱物のベスブ石の亜種である“ピリュイ石”と“シプリン”に由来する。ビリュイ石(Viluite)は、シベリアのビリュイ (Vilui) 川に産し、1790年に探検家ラスクマンに発見された。この鉱物は非常に
濃い緑色をしていて、ほとんど黒に近く、あまり綺麗ではない。そのためアニメでのビリユイのイメージカラー(淡青色)も、この鉱物からは連想しにくい。一方、シプリンはノルウェー産の鉱物であり、銅を含んでいるために美しい青色を帯びている。アニメのシプリンの服の色と同じ。
[詳細]鉱物名:ベスブ石.分類:珪酸塩鉱物.化学組成:Ca10Mg2Al4(Si2O7)2(SiO4)5(OH)4.結晶系:正方晶系.硬度:6.5.比重:3.3〜3.45.劈開・裂開:なし.

・プチロル
 珪酸塩鉱物の一種である沸石、その中でも輝沸石の仲間である“斜プチロル沸石(Clinoptilotite)”に由来(?)。斜プチロル沸石自体は
灰色茶灰色で表面はのっぺらぼうな感じだが、輝沸石には赤っぽいタイプがあり、アニメのプチロルの服の色(赤色)に結びつけることが出来る。ここで注意すべきことは、シプリンとプチロルより、シプリンとビリユイのほうが同じベスブ石の亜種どうしで近縁だということ。原作者の武内先生は恐らくこのことを知った上で、あえて違う鉱物どうしを組み合わせたのだろう。二人続けて名前を発音した時のリズムの良さは、“シリン,リユイ”より“シリン,チロル”の方が若干良いような気もする(とくに太字で示した部分)。斜プチロル沸石の他にも、同じ沸石の仲間で“プチロル沸石 (Ptilolite)”というのもあり、どちらが作品中のプチロルに対応しているかは不明。ただ、プチロル沸石はモルデン沸石という同一物であることが後年わかり、今ではモルデン沸石と呼ばれることが多い。ということは斜プチロル沸石が、作品中のプチロルに対応している可能性がある。語源の一部は、ギリシア語の「ptilon (ムク毛)+-lite」にある。先ほどモルデン沸石に名前が統一されたと紹介したプチロル沸石は、鳥の白い羽毛のような毛状・針状結晶を持ち、柔らかい手触り。そのためこの形態的特徴に因んだ名前がつけられた。
[詳細]鉱物名:輝沸石.分類:珪酸塩鉱物.化学組成:(Ca,Na2,K2)4.5(Al9Si27O72)・29H2O.結晶系:(擬斜方晶系)三斜・単斜・斜方晶系.色:無色,白色,淡褐色.比重:2.12〜2.21.硬度:3.5〜4.劈開・裂開:完全(一方向)。結晶の形:3次元型。火山灰が変質したもので、沸石岩となる。天然の沸石岩は、モルデン沸石や斜プチロル沸石を主成分としている。沸石岩は金属イオンの交換を行ったり、水を吸着する性質があることから、その用途は広い。たとえばイオン交換の性質を利用して硬水を軟水に変えたり、水を吸着する性質を利用して石油中の水を除去したりするのに用いられている。
[斜プチロル沸石の写真など]
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/cptin3.htm

[幹部クラス]
・カオリナイト
 カオリナイトという粘土鉱物の代表な石に由来している。軟らかくて、すべすべした手触り。色は
灰白色で、アニメで登場したカオリナイトの肌の色とよく似ている。陶器で有名な中国の江西省景徳鎮で、近くの高陵村(カオリン村)の陶土をしようしていたことから、カオリン粘土の名前が世界的に使われるようになった。“カオリン”。あの冷酷無比なカオリナイトの愛称がモーニング娘の飯田香織と同じだったとは、何だか脱力する思いがする。鉱物名としては“カオリナイト”が正式名称。
[詳細]通称:カオリン.鉱物名:カオリナイト(Kaolinite).分類:珪酸塩鉱物.化学式:Mg3(Si4O10)(OH)2.結晶系:単斜および三斜晶系。硬度:1〜2.比重:2.7〜2.8.劈開・裂開:完全(一方向)。結晶の形:層状。その他:アルミニウムの含水珪酸塩で、超微粒子の集合体として産出する、いわゆる「粘土鉱物」の代表的なもの。舌を吸いつけ、特有の臭いを持つ。吸水性あり。
[カオリナイトの写真など]
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/kaol.htm

・土萠教授(ダイモーン“ゲルマトイド”)
 ゲルマトイドという鉱物はないが、ゲルマナイトという似た名前の鉱物なら存在する。この鉱物は
色っぽい色をしており、アニメにおける土萠教授の普段着や髪の色に似ている。ゲルマナイトは元素鉱物で、名前から想像できるように元素のゲルマニウムを含んでいる。ゲルマニウムはドイツという国名を意味するラテン語“Germany ゲルマニア”に因んだもの。発見者がドイツの分析化学者ウィンクラーであったため、彼は祖国ドイツに因んだ名前を新元素につけた。いまでこそ半導体としてシリコンが使われ、トランジスターやダイオードが作られているが、かつてはゲルマニウムが半導体として盛んに利用されていた。しかしゲルマニュウムは約80℃程度で壊れてしまうという欠点があったため、代わりに約180℃位まで耐熱性のあるシリコンが多用され始めた。(⇒原作の土萠教授⇒バイオテクノロジーを駆使して一躍脚光を浴びた⇒行き過ぎた研究⇒遺伝子工学の学会から追い出された⇒危険な研究を続ける⇒自己陶酔。人としての常識的感覚を失う。⇒最後は自らダイモーン“ゲルマトイド”にとなって果てる)
[詳細]鉱物名:ゲルマン鉱(Germanite).分類:硫化鉱物.化学式:Cu26Fe4Ge4S32.結晶系:等軸晶系.色:
帯紅紫灰色,褐色,条痕は灰黒色.硬度:4.比重:4.5〜4.6.劈開・裂開:なし.結晶の形:微小な立方体.その他:非常に稀な鉱物。亜鉛や銅を精製する際の副産物として取れる。産地はナミビアなど。
[ゲルマン鉱の写真など]
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/germ.htm
[ゲルマニウム]
元素記号:Ge. 英名:Germanium.原子番号:35.原子量:72.61.融点:937.4℃.沸点:2830℃.
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[その他のシリーズ]
セーラームーン(無印)
[四天王]
 四天王にまつわる鉱物については、原作中で西村レイカ(KO大学理学部のM2かD2.鉱物研に所属)という登場人物が大まかに説明している(『Act11 再会―ENDIMION』参照)。レイカさんは説明は以下の通り。
「翡翠って、ジェダイト(硬玉)ネフライト(軟玉)のことをいうのよ。ジェダイトはいろんな色があって、本翡翠ってよばれてるの。ネフライトは深い緑の石よ。このピンクのスピジューミンって石はクンツァイト。淡くてキレイな石でしょ? 青ムラサキのタンザナイトっていう石は、別名
ブルー・ゾイサイト。ティファニーが世に送り出したのよ。」
 一般人にとってはこの説明だけで必要十分かも知れない。しかし一応、以下で各鉱物について詳述していく。

・ジェダイト
 鉱物学的にはひすい輝石の一種で、宝石としては「ヒスイ」として知られている。ひすいの宝石言葉は「幸福・幸運」。漢字で書くと「翡翠」。鳥のカワセミと同じ漢字であることを思い出してほしい。翡はカワセミのオスを表し、胸〜腹にかけて毛の
緋色を表す。一方、翠はメスを表し、背中の羽毛の美しい瑠璃色のことをいう。このカワセミの体色(エメラルドグリーン、瑠璃色)に似ていることから、この宝石名が付けられた。ひすい(jade)には硬玉と軟玉の2種類があり、このうち硬玉は英名でJadeite(ジェダイト)、軟玉はNephrite(ネフライト)と呼ばれている。日本でヒスイと呼ばれているものは一般にジェダイト(硬玉)のほうであり、ネフライト(軟玉)はただ“玉(ぎょく)”と呼ばれることが普通である。
 ひすいは古代から日本や中国でとくに人気があり、硬玉はその中でも最も美しくて堅牢な最高の玉とされるてきた。宝石として出回っているものもほとんどが硬玉であり、軟玉と区別して硬玉のことを「本翡翠」と呼ぶこともある。ひすいといえば三国志やアニメ「十二国記」で出てきそうな“中国の石”というイメージが強いが、主要産地は中国ではない。産出地はミャンマー北部に限られており、そのため世界各地で産出する軟玉より値段も高い。十九世紀以降にミャンマーで産出した硬玉の多くは、その後中国に輸送されて加工・販売されてきた。それ以前にミャンマー産の硬玉は中国には入っておらず、恐らくそれまでは中央アジアのコタンにある鉱床からもたられた軟玉が中国に入っていたと考えられている。
ヒスイ輝石岩(硬玉)
同じく、ヒスイ輝石岩(硬玉)
[詳細]宝石名:硬玉(Jadeite).鉱物名:珪酸塩鉱物.輝石の一種.ひすい輝石.化学組成:NaAlSi2O6.結晶系:単斜晶系.色:白色,瑠璃色,緑色(緑色の原因は微量のクロムが混入していることにある),淡青色,淡紫色.硬度:6.5〜7(堅牢性大).比重:3.25〜3.35.劈開・裂開:完全(緻密なものでは認めにくい).結晶の形:チェーン(単鎖型).その他:主な産地はミャンマー北部.硬玉が生成するには、低温高圧(300℃,10000気圧以上)での変成作用が必要となるため、産地が限られてくる.日本では新潟県の糸魚川で産出.
[ひすいのもっと綺麗な写真など]
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery/070jade.html
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/his.htm

・ネフライト

 ひすい輝石の一種である軟玉(英名 Nephrite)に由来する。別名「緑の石」。宝石言葉は「成熟の魅力 (⇒原作にはなかった、アニメでのなるちゃんとの悲恋)」。ネフライトという鉱物名は、ギリシャ語で腎臓を意味する言葉nephrosに由来する。腎臓病に効く石とされ、かつては石で腎臓をマッサージしたり、粉にして飲んだとされる。また硬度が6〜6.5と硬めのため、昔は石器として利用されていた。しかし硬玉と比べると脆く、宝石には利用されない。他、名前以外では、アニメのネフライトとの接点を見つけることは難しい。
ヒスイ輝石岩(軟玉)
アクチノ閃石(軟玉のもと)
[詳細]宝石名:軟玉(Nephrite).鉱物名:角閃石(透閃石とアクチノ閃石(緑閃石)の中間の成分を持つ).分類:珪酸塩鉱物.角閃石グループ.化学組成:Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2.結晶系:単斜晶系.色:白色,葉緑色暗緑色(強いて言えば、アニメ24話のネフライトの血の色に似ている.鉄の含有量が多いほど、緑色が濃くなる).硬度:6〜6.5.比重:2.9〜3.1.その他:主な産地はシベリア、北米、ニュージーランド、台湾等.
[ネフライトのもっと綺麗な写真など] http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery4/277neph.html

・ゾイサイト
 珪酸塩鉱物の一種である“灰れん石”に由来。灰れん石の英名はZoisite.ふつうの灰れん石は、
むぎわら色,淡褐色(ちょうどアニメのゾイサイトの髪の色に近い),灰色など目立たない色彩であるが、特殊なものとして青紫色の単結晶“タンザナイト”と、ピンク色の結晶“桃れん石”がある。原作では、ゾイサイトは幻の銀水晶研究の第一人者“異園教授 ”として登場しており、容姿端麗でファッションもかなり派手。性別は不明であった。アニメでもオカマちゃんキャラとして登場し、長髪で何よりも顔を大事にし、オネエ言葉を使っていた。また実写版では、事ある毎にピアノでショパンばかり弾き、その容姿は美しいというより気持ち悪かった(しかし何故かキモ系キャラとして人気急上昇し、第23話で復活)。総じて、いい男が揃っている四天王の中でも、一人だけ浮いた存在であった。いまで言えば、人気アイドルグループSMAPに振り付けを教えるKABA.ちゃんや、清潔さが売りのゲイタレント・山崎トオルちゃんのような存在なのだろう。
 鉱物学的には先述のレイカさんの説明にもあったように、ゾイサイトはふつうの灰れん石ではなく、特殊なタイプであるタンザナイト(=ブルー・ゾイサイト)を意識して作られたキャラクターである。しかも新種の宝石として、1968年頃からアメリカのティファニー宝石店で「タンザナイト」の名で大々的に売り出された。あえて「ブルー・ゾイサイト」の名で売り出さなかったのは、「ゾイサイト」という言葉が英語の「suicide (発音は“スーサイド”。“自殺”の意)」に似ているため、響きが悪いと経営陣が判断したためであった。そのことを考慮すると、地味な色が多い灰れん石の中でも、ひときわ優美で儚い色合いを持つキャラクターであることに頷ける気がする。そういえばタンザイナイトは最近12月の誕生月石とされるようになったが、ゾイサイトの誕生日も12月なのだろうか。
[詳細]宝石名:Tanzanite(タンザナイ“タンザニアの夜”の意)。1967年夏にタンザニアで発見されたことに因んで).とくに青紫色の結晶はBlue Zoisite.鉱物名:灰れん石.和名:黝簾石(ゆうれんせき).分類:珪酸塩鉱物.化学組成:Ca2Al3(Si2O7)(SiO4)O(OH).結晶系:斜方晶系.色:一般的な灰れん石の色は淡褐色,灰色などだが、ブルーゾイサイトは青色.硬度:6〜7.比重:3.15〜3.37.劈開・裂開:完全.その他:多色性があるため、見る角度によって色が変わる。
[ブルー・ゾイサイトの写真など]
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/tanza2.htm
[灰れん石(タンザナイト)の写真など]
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/tanzan.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/ptanz.htm

・クンツァイト
 輝石グループに含まれるリチア輝石(宝石としてはスポジューミン)のうち、エメラルド・グリーン色のものをヒデナイト、不純物が入ってライラック
ピンク色になったものをKunzite(クンツァイト)という。クンツァイトは1902年に、米国カリフォルニア州サン・ディエゴのペグマタイト鉱山で発見された。カリフォルニアで見つかったので、「カリフォルニア・アイリス」とも呼ばれている。また直射日光にあてると色褪せるため、別名「夜の石」とも呼ばれている。またこの石は脆くて、落とすとヒビが入り、熱や超音波・スチーム洗剤にも弱く、取り扱いには十分な注意が必要である。ただ硬度が6.5〜7あるため、十分気をつければ指輪用の宝石として使用することが可能。
 発見者はアメリカのG.F.Kunz博士。彼は地質学者・鉱山学者で、アメリカのティファニー宝石店の宝石顧問・副社長でもあった。そのため発見された鉱物にも、彼に因んだ名前(Kunzite)がつけられた。その後はブルー・ゾイサイトと同じく、新種の宝石としてティファニーによって大々的に売り出された。
ティファニー繋がりで、アニメでの二人の悲恋が始まった? 無印第35話でのゾイサイトの最後の言葉「お慕いしておりました…、クンツァイト様。」とその後のクンツァイトの言行からもわかるように、この二人はアニメ制作サイドが公式に設定したマイノリティー系キャラであった。Sで登場するはるか&みちるも同様。SSで登場したアマゾントリオも実は全員ゲイであったことや、スターズで登場したスリーライツは平素は男性なのに変身すると女体に変化していたことも考えると、セーラームーンという作品がアニメ業界の意欲作であったことが推察できる。ジェンダーやセクシュアリティの壁を越えた、良質の児童向けアニメ番組であった。また大人も十分に楽しめるアニメ内容であった。
 クンツァイトはわりと大型の石であり、見る角度によって色の濃さがかなり異なる。男の色気があるクンツァイトにピンク色は少々きつい気がするが、色の系統としては、翡翠(ジェダイト・ネフライト)の緑色よりもゾイサイトと赤〜青紫系で近いような気もする。
[詳細]宝石名:スポジューミン(Kunzite(クンツァイト)).鉱物名:リチア輝石.分類:珪酸塩鉱物.化学組成:LiAlSi2O6.結晶系:単斜晶系.色:無色,
ライラック,ピンク色,緑色.発色はMn3+によるもの.硬度:6.5〜7.比重:3.03〜3.23.劈開・裂開:完全.結晶の形:チェーン(単鎖型).他:見る方向によって色が変わる多色性を持つ.その中でも結晶の上部と下部が一番濃い色をしている.主な産地はアフガニスタン、ブラジル、米国など.スモジューミン(”燃え尽きて灰になった”の意)の一種であることからもわかるように、大変脆く、風化したり破片になった状態で発見されることが多い.この脆さは、結晶中のSiとOの結合が弱く、a軸とb軸方向に容易にはがれてしまうことに起因する.
[クンツァイト(⇒スポジューミン)の写真など]
http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/gallery/063kunz.html

http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/kt.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/kunz2.htm


・クインベリル
 クインベリルとクリソツ(そっくり)な名前の鉱物が存在する。その名は「クリソベリル」。クインベリルについては、このページの冒頭でベリル(緑柱石)として一度取り上げているが、もう一つここで紹介しておきたい。なぜならばこの石の変種である
クリソベリル・キャッツアイは、8月3日(地場衛さんの誕生日)の誕生日石であり、宝石言葉は“驚嘆”。作品中でのベリルのエンディミオンへの驚くほど屈折した恋愛感情を説明するには外すことが出来ない石であるからだ。古くからアジアでは「悪魔の眼」から身を守る効果のある石とされてきたが、ベリルという悪魔に捕まった衛さんにとっては、何の効果もない石であった。語源はギリシャ語の「khrusos(金色)」と「beryl(緑柱石)」に由来し、最初のうちは緑柱石の一種だと思われていた。しかし緑柱石は六方晶系で、クリソベリルは斜方晶系。化学式も違い、別種であることがわかった。いずれにせよ、ベリリウムを含む鉱物である。
 クリソベリルは変種として「アレキサンドライト」と「クリソベリル猫目(キャッツアイ/サイモフェーン)」をもつ.アレキサンドライトは太陽光下で草緑色(深い緑色)を示し、人工光(白熱電球)下では赤紫色を帯びる.その原因は結晶中に少量含まれる酸化クロムのためであり、その色変わりが鮮やかものなほど宝石標本として重宝されている。一方、キャッツアイの和名は猫目石で、色は蜂蜜色.その名の通り、丸く削った石の表面に光があたると猫の目のような光の筋を出すキャッツアイ効果がある.極めて光沢に富み、宝石として加工される.
[詳細]鉱物名:クリソベリル(Chrysoberyl).和名:金緑石.分類:酸化鉱物.化学組成:BeAl2O4.硬度:8.5(非常に硬い).結晶系:斜方晶系.比重:3.72. 色:
黄色褐色.黄色は、微量に含まれる鉄によるもの.その他:主な産地は中国・ブラジルなど.花岡岩ペグマタイト中や雲母片岩中、苦灰岩中などに産出する.
[クリソベリルの写真など]
http://www.istone.org/jewel/chrysoberyl.html
http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/chris2.htm
セーラームーンスターズ
[スリーライツ]
 三人とも、天文・宇宙関係の用語に由来している。
・星野光…無数の小さい星星が出す光。青色の部分がやや強い。⇒星野君のスーツの色である赤とは、結びつかない。
・大気光…地球の大気自身が発する光。地球上のどこにも出現する。緑色が強い。⇒大気さんのスーツの色である黄色とは、結びつかない。
・夜天光…夜の大気が発する光。大気光の一種。⇒夜天君のスーツの色である淡青色と、やや結び付けられる。
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[参考文献]
・「宝石の科学」(共立出版株式会社) P・J・フィッシャー著 崎川範行訳 1970
・「宝石のはなし」(技報堂出版社)白水晴雄,青木義和 1989
・「楽しい鉱物図鑑」(草思社) 堀秀道 1992
・「楽しい鉱物図鑑2」(草思社) 堀秀道 1997
・「空の色と光の図鑑」(草思社) 斎藤文一,武田康男. 1995
[参考HP]
・「鉱物たちの庭」 http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/index.html
・「加藤の鉱物、化石コレクション」 http://www.asahi-net.or.jp/~ug7s-ktu/index.htm
・「iStone 鉱物と隕石と地球深部の石の博物館」 http://www.istone.org/index.html
・「日本産鉱物展示館」 http://www.h2.dion.ne.jp/~ice/inde-itiran.htm

協力:T.K / 彩歌さま
写真:daydreamer

[終わりに]
 本ページを最後までご覧下さり、ありがとうございました。このページで取り上げた鉱物については、出来るだけ写真付きで紹介してゆきたいと考えています。「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、やはり写真などの映像で鉱物を見ていただくのが、読者様にとって一番理解の助けになると考えるからです。もしご自分の鉱物・宝石コレクションの写真を掲載しても良いという方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報ください。協力して下さった方については、上記の「協力者」の欄にご芳名を掲載させていただきます。
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