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[検索エンジンで飛んで来た方へ]このコーナーはアニメ「セーラームーンS」のファンページに過ぎません。セーラームーンS以外の分野の参考文献としては全く役立ちません。閲覧するだけ、時間の無駄です。
アニメS編以降の背景考察1『主要決戦に関した考察』
1-2.競争から共生へ [初稿掲載日:2004.5.22  最終修正日:2004.5.25]

 S編において、当初は以下の3チームが三つ巴状態だった。
1.ウラヌス&ネプチューン
2.デスバスターズ
3.セーラーチーム(内部太陽系戦士チーム)
 このうち、1は実に見事な戦略をとってきている。二人の目的は“3つのタリスマンを集めて聖杯を出現させ、それを真のメシアに託すこと”だった。しかし彼らは、タリスマンの持ち主を探し出したり、それをターゲットの体から摘出する術を持っていなかった。すなわち彼らは、タリスマンを手に入れるという使命を負わされたにもかかわらず、自分達の力では目的を達成することが最初から不可能だったということ。

 そのため、同じくタリスマン探しをしていたデスバスターズを巧みに利用している感が伺える。デスバスターズは、ターゲット特定のための検索システムや、タリスマン摘出銃を開発しており、自分達の力だけでタリスマンを捜索・摘出することが出来る。それならばデスバスターズの動き(=邪悪な気配)をマークして、ピュアな心の結晶の出現現場に立ち会えば、自分達には出来ない仕事をカバーしてもらえる。一方のデスバスターズは、ピュアな心の結晶を摘出できても、それがタリスマンであるかどうかを確かめる術を持たない(例外:カオリナイト)。だから表面上は対立していても、デスバスターズにとってもウラヌスとネプチューンの存在は不可欠だったとも考えられる。

 110話「ウラヌス達の死?タリスマン出現」で、ウラヌスとネプチューンは、自分達がタリスマンの持ち主であることに気づいた。その後セーラーチームとの関係を強め、デスバスターズ(とくに土萌ほたる)との対立を深めた。理由として、以下の3つが考えられる。
[理由1]
・聖杯の保管場所の確保・監視のため…セーラームーンが真のメシアである確証はまだないが、聖杯を使うことが出来る。だから二人は聖杯をセーラームーンに預けた。また同時に、セーラームーンは土萠ほたる(沈黙のメシア“候補”/暗殺目標)との関係を深めつつあったため、聖杯を預けた後も安心できず監視し続ける必要があった。しっかりマークしておかなければ、いつ土萌ほたるの手に聖杯が渡るかわからない。
[理由2]
・土萠ほたるの暗殺を円滑に進めるため…111話「聖杯の神秘的な力!ムーンニ段変身」以降、二人の行動のメインは“真のメシア探し”と“沈黙のメシア/破滅の戦士の暗殺”に移った。その目的(とくに後者)を達成するために、一刻の猶予も許されない状況だった。しかし月野うさぎやちびうさをはじめとするセーラーチームがやたらとほたるを庇い立てしたため、計画が大幅に遅れた。その結果、根気強くセーラーチームの説得を続ける一方で、彼女達の安全にも注意を払わねばならなくなった。
[理由3]
・セーラープルートと行動を共にしたため…112話以降は同じ外部太陽系戦士であるセーラープルートがウラヌス&ネプチューンチームに参入する。彼女はスモールレディへの忠誠心が強く、セーラーチームとの連携へも気を配る人物。彼女が参入した場合、いちおう“主”であるセーラームーンとスモールレディの安全を確保する必要が出てくる。そのため112話以降は「お前達には関係ない(110話ウラヌスの発言参照)」と言い捨てて自由行動できる状況ではなくなってしまっていた。
 
 つまり111話以降は、二人にとってデスバスターズよりセーラーチームの存在が無視できないくらい大きくなったという風に考えられる。無視できないくらい大きな力を持ったのなら、その力を上手く利用して共存していかなければならない。実際、111話以降はウラヌス&ネプチューンはデスバスターズとの緩やかな連携を解消して、セーラーチームとの関わりを深めていった。もちろんセーラーチームや視聴者の視点から観た表面上の態度は、ただひたすら土萠ほたるをマークして暗殺する機会を伺い、セーラームーン達を困惑させたり悲しませることばかりしているようにしか見えない。しかし彼女達の目的は“土萠ほたるの抹殺”だけではない。“真のメシアを探し出す”という大事な使命も、この時点ではまだ達成されていない。また彼女達は、一応セーラームーンに対しては“臣下”であることも忘れてはならない。

 ただ、ウラヌスとネプチューンは、内部戦士のように体を張ってセーラームーンを守るシーンがほとんどない。二人の使命は“世界を沈黙から救うこと”。“セーラームーンを守ること”が一番の目的ではない。プルートはさておき、二人にとってはやはりセーラームーンよりも世界を沈黙から救うほうが大事だったのかも知れない。以上のことをまとめると、下表のようになる。
- ピュアな心の持ち主の選別 ターゲットからのピュアな心の結晶の摘出 タリスマンかどうかを見分けること 聖杯の使用
ウラヌス/ネプチューン 不可能 不可能 可能 不可能
デスバスターズ 可能 可能 不可能(110話除く) 可能
セーラー(内部)チーム 不可能 不可能 不可能 可能

 この表を眺めていると、面白いことに気づく。各チームの能力は、S編クライマックスへの伏線とも取れる設定になっているのだ。たとえば
Q1.なぜウラヌスとネプチューンだけが、ピュアな心の結晶がタリスマンかどうかを見分けることがS編当初から可能だったのか。
A1.二人がタリスマンの持ち主だから。前世の記憶は断片的にしか残っていないものの(※)、自分の体の中に眠るタリスマンと共鳴するかどうかによって、無意識的に(または直感的に)見分けることが出来ていたのではないだろうか。
※…タリスマンはピュアな心に封印されていることは思い出せたが、それが誰の心に封印されているかまでは思い出していない。

Q2.なぜセーラームーンは、111話の時点で聖杯を使用することが出来たのか。
A2.セーラームーンが真のメシア“候補”だったから。

Q3.なぜ111話の時点では、セーラームーンは2段階変身後にひどい疲労感に見舞われていたのか。
A3.111話の時点では、まだ彼女は真のメシア候補でしかなかったから。その放送話でウラヌスが明らかにしたように「真のメシアは無限の力を発揮する」ことが出来る。セーラームーンはまだその時点では、聖杯の力を超える器量を持っていなかったため、聖杯使用の度にひどい疲労に見舞われていた。
 彼女が正真正銘の“真のメシア”となったのは、ファラオ90の中で自爆を計ったセーラーサターンを命懸けで助けようとしたとき(125話「輝く流星!サターンそして救世主(メシア)」参照)。サターンが死の直前に明らかにしたように、聖杯を取り込んだファラオ90に勝つには、聖杯を超える力を持つピュアな心の結晶を出現させる必要があった。最終的にセーラームーンはその条件をクリアして、ファラオ90の中に飛び込んでいった。つまり真のメシアたる資格は、聖杯を超える力を持つこと。
 以上のことから、S編に登場した敵味方3チームのうち、ウラヌス・ネプチューンチームがいかに上手く目的達成していったかがわかる。たった二人だけで、しかももともとの能力も低かったにも関わらず(=タリスマンの真偽を見分けることしか出来なかったにも関わらず)他のチームの能力を上手く利用して最終的に“世界を沈黙を救う”という目的を達成した。一方、デスバスターズはもともとの能力は高くて人手も多かったにも関わらず、他集団との連携を上手く行えなかったため、“世界を沈黙で覆い尽くす”という目的を達成することが出来なかった。目的達成どころか、果てはチーム全員が死亡/更正してしまった。

 生物界において、基本は競争関係。S編では、ウラヌス&ネプチューンとデスバスターズは競争関係にあり、セーラーチームはどちらかといえば中立的立場にあった。立場は違えど、機に応じて共生関係を築いていく。それが使命遂行のための最短路。それが出来なければ、待っているのは破滅。はるかとみちるの戦い方は手段を選ばないため、一見すると強引で非合理的なことをしているように思える。しかしよく観察してみると、実に見事な戦略を立てて戦っていることに気づく。誤算があったとすれば。それは、預けていた聖杯をセーラームーンが最終的に無駄にしてしまったことぐらいだろう。一方のデスバスターズは、戦略の立て方が下手だったため必然的に滅んでいったことに気づく。□

訂正:×土萌→○土萠
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